シチズンマシナリーが開発した「スマートウオッチ×工作機械」サービスの全容|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
シチズンマシナリー(長野県御代田町、中島圭一社長)は、スマートウオッチを使った工作機械のIoT(モノのインターネット)サービスを開発した。遠隔からでも機械の稼働状況などを可視化でき、機械に一定の指示も可能。同サービスは工作機械メーカーでは初という。時計事業と工作機械事業を併せ持つシチズングループの技術を活用することで、リアルタイムの機械情報を基に加工現場の効率化につながるサービスとして訴求し、今後の実用化を目指す。
自動旋盤から各種情報を収集して状態や生産状況を可視化するサービス「アルカートライブ2」の新メニューとして開発した。展示会出展や顧客への提案を通じて、具体的な活用方法や実用化に向けた検討を進める。
シチズン時計のIoT基盤「リィイバー」に接続可能なスマートウオッチに対応する予定。主軸状態の監視や生産個数管理、切削油切れ、主軸オーバーヒートの通知などの機能を備える。離れた場所でも機械が停止した理由や、機械停止前の予測的情報を知ることができ、対応の効率化や事前の対策準備が可能となる。
自動旋盤を使う加工現場では、作業者が1人で複数台を使うケースが多い。会議などで現場を離れているケースもある。その場合、機械の異常を知らせる警告灯の点灯に気付かなかったり、作業者が機械に移動して異常原因などを確認したりする必要があるため、遠隔でも機械の状態をリアルタイムで把握したいというニーズが高まっている。
日刊工業新聞2021年10月20日