スマートウォッチでウォーキングのデータを記録しよう
「歩く」ことを記録する
スマートウォッチを身につけ続けることが日常になっただろうか。1カ月もつけていれば日々の消費カロリーの平均値が見えてきたはずだ。次のステップはトレーニングの記録である。トレーニングといっても身構えなくて大丈夫。通勤や買物で歩いている時を「ウォーキング」として記録しよう。
本連載の趣旨は仕事をしていくための健康な体を作る、または、それを維持するためにスマートウォッチを活用することにある。それを成す重要なポイントのひとつがトレーニングの記録だ。トレーニングといっても、本連載では数年という長い時間をかけて徐々に健康な方向へ向かっていくユルさでいく予定だ。ただでさえ忙しいビジネスマンがキツいトレーニングを続けるのは無理だ。あくまでも日常の中にさりげなく長続きするトレーニングを取り込んでいくことが最大のポイントだ。
その主要な役割を果たすことになるのが「ウォーキング」である。いくら現代といっても、朝起きたら寝るまでの間にかならず「歩く」。歩きは健康と切っても切り離せない。手軽で怪我のリスクが低く、さまざまな利点がある。この「歩き」を記録して、健康の改善に活用していこう。
トレーニング、ワークアウトなど、言葉はいろいろ
トレーニングの記録方法はデバイスごとに異なっている。使われている言葉も違う。トレーニングという言葉が使われているデバイスもであれば、ワークアウトという言葉が使われているものもある。その意味も微妙に使われ方が違ってる。とにかくウォーキングやジョギングなどを選択して、記録を開始する機能を探して使ってみてほしい。
Polar Vantage V2の場合、次のような感じで記録したいスポーツを選択して使う(左下のボタンを押した後、右中のボタンを押してトレーニング選択モードに入る)。右側上下のボタンで選択するトレーニングを切り替えることができる。この中からウォーキングを選択する。
トレーニング中は心拍数やペース、移動距離、時間など、そのトレーニングに関連したデータが表示されることが多い。機種によって異なるが、この表示内容はある程度カスタマイズができることが多く、自分が欲しい情報に変更することも可能だ。
OSがiOSとAndroidでほとんどが占められているスマートフォンとは異なり、スマートウォッチのOSはさまざまだ。UI/UXもデバイスごとに異なっている。例えば、次のスクリーンショットはGarmin fēnix 6Sのものだ。リストからトレーニングを選択して計測を開始する。
トレーニング中は次のような感じで表示される。
最初のうちは通勤時、買い物時、遊びに行く時など、「歩く」行為が発生する時に「ウォーキング」として記録するようにしてみてほしい。記録の開始と停止は手動で行う必要がある(ウォーキングは動きを察知して自動で計測を回避するデバイスもある)。この操作方法もデバイスによって違うので、そのデバイスに合わせて操作する必要がある。
記録されるデータもデバイスごとに異なる。次のスクリーンショットはPolar Vantage V2でウォーキングを記録したものだ。心拍数以外に歩いたルート、高度、ペース、ケイデンス、消費カロリー、燃焼内訳なんかも記録されている。
デバイスが変われば記録されるデータも異なるし、トレーニングを変えても記録されるデータは変わってくる。参考までに、次のスクリーンショットはGarmin fēnix 6Sでエアロバイクトレーニングを行った際の記録データだ。
デバイスやサービスごとに記録されるデータや利用できる機能は異なるわけだが、ともかく「記録」を続けることが大切だ。
少しでも楽をしつつ、かつ、運動は取り入れていきたいので、この計測値がとても大切になってくる。ウォーキングでもしばらく続けていくと除脂肪効果や最大酸素摂取量の上昇が停滞してくる。データを取っておけば、次はどこを変えればよいかはっきりとわかるのだ。データは取っておくとよいことがいっぱいだ。
トレーニングを記録するには準備が必要なことも
機種によっては、使用するトレーニングをあらかじめ自分で選択する必要がある。例えば、次のスクリーンショットはPolar Flowアプリのものだが、Polarのスマートウォッチは使用するトレーニングをアプリで事前に選択しておく。
次のスクリーンショットは選択したトレーニングだ。ウォーキング、ジョギング、ランニング、ハイキング、筋力トレーニング、ストレッチングなど、自分がよく使うトレーニングを選択してある。
Polar Vantage V2では、トレーニング対象としてデフォルトで次の項目が選択できるようになっている。
スポーツプロファイル(Polar) |
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毎回このリストからウォーキングを選ぶのは面倒この上ない。アプリで利用するトレーニングを選択できるようにしているのは、よく使うトレーニングを選択できるようにすることで利便性をあげる目的がありそうだ。
Polarの場合、クラウドサービスから利用するトレーニングを設定することもできる。
選択できるトレーニングの種類はデバイスごとに異なる。上位のモデルほど選択肢が広い傾向がある。廉価なモデルでもウォーキングはまず入っていると思うので、ぜひともウォーキングの記録を取るようにしてもらえればと思う。
ウォーキング以外も記録してみよう
自転車でよく移動するなら「サイクリング」、健康増進のために朝や夕方に軽く走る習慣があるなら「ジョギング」、寝る前に柔軟をやるなら「ストレッチング」、自宅にダンベルやバーベルがありよく筋トレするなら「筋力トレーニング」と、スマートウォッチに用意されているトレーニングを選択して記録してみよう。スマートウォッチを身につけ続ける習慣ができたら、次は、体を動かす時に記録を取るクセをつけることが大切だ。
トレーニングとして記録しなくても、スマートウォッチは心拍数から消費カロリーなどを推測するが、長期にわたって健康体に近づいていくにはこうした運動の要素を個別に「記録」するようにしてみよう。記録しておけば、あとから分析して改善の基盤とすることができる。自分の今の体力を知るベースにもなるので、何かと記録しておくことをお薦めしたい。