ニュース タダのクラシックじゃない! 今どきドレスウォッチはコレ

ウォッチメイキングは伝統を受け継ぎながら、着実に前進を続けています。いま、一見クラシックなモデルにも現代のエッセンスが巧みに取り込まれているのです。そんなモダンクラシコな腕時計を紹介します。いま! 時計選びはアイコニックな「モテる顔」

モダンとクラシック。一見すると二律背反のキーワードですがそれこそがいまの時計の潮流なのです。伝統的な顔にも先進性が漂う、そんなタイムピースに惹かれます。そもそも時計自体が過去と現在、未来を連綿とつなぐ存在なのですから。

ニュース タダのクラシックじゃない! 今どきドレスウォッチはコレ

◆ カルティエ/「艶ありタンク」でオヤジよ、色気づけ

品行と品性。これにこだわったのが映画監督の小津安二郎です。品性下劣を嫌い、劇中では「品行は直せても、品性は直らない」という台詞を書き、俳優にも演技の上手下手以上に本人の品性を求めたといいます。それに通じる品性を、「カルティエ」のタンクは漂わせます。1917年に誕生し、それまで主流だったラウンドケースに対し、レクタンギュラーケースの金字塔となりました。戦車から着想を得た独自のフォルムは当時のモダンであると同時に、戦禍からパリを解放した自由の象徴でもあったのです。そんな出自だからこそ、役者のように時代のスタイルを纏っても品性は変わりません。鮮やかなカラーで彩った新作は、腕元に艶を与えてくれます。派手さをひけらかすのではなく、落ち着いた色気ある佇まいが、オヤジの粋と品性を物語ります。

時代を超越する品性を彩る2色の新作

▲ 「タンク ルイ カルティエ」手巻き、上●18KYGケース・左●18KPGケース(33.7×25.5mm)、アリゲーターストラップ。各163万6800円/カルティエ

初代の登場から1922年にルイ・カルティエがデザインを刷新し、伸ばした縦枠は細くなり、角は丸みを帯びる。新作はメゾンのキーカラーのボルドーとドレッシーなネイビーを採用。スタイルをエレガントに彩ります。

◆ ショパール/「エレガントな引き算」で鼻筋通った役者顔

クラシコ顔で思い浮かぶのが、歌舞伎役者です。浮世絵の大首絵に描かれるような美白肌に鋭い眼光、キッと結んだ口元、そして整った鼻筋に伝統の様式美が息づく。そんな普遍的な役者顔を感じさせるのが「ショパール」のLUC クアトロ スピリット 25なのです。ブランド初のジャンピングアワーを搭載し、最小限に抑えた時表示の小窓と分針を、気品溢れる端正なグランフーエナメルの白文字盤に備えます。クロノグラフに代表されるメカニカルな多針とは対照的で、それはまさに引き算の美学。それでいてレイルウェイやメーターのような2桁表示の数字はスピードメーターのようなスポーティ感にも溢れます。洗練のスタイルにエレガントな男らしさを醸し出すそんなモダンクラシコ顔に、思わず「よっ!千両役者」なんて声もかけたくなりますよね。

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