新発想のスマートウォッチ「wena 3」で快適ライフ:多彩なヘルスケア機能を試す

ソニーのスマートウォッチ「wena 3」は、腕時計の手首側、バックル部分がスマートデバイスになっている新発想の製品です。使い込んで3カ月。外出時は腕時計にして、家では時計を外してバンド単体で、状況に合わせて着用スタイルを変えられることが魅力です。

3回にわたりお届けする「wena 3」の使い勝手レビュー、前々回はその特徴と利用スタイルを、前回は電子マネー機能をみてきましたが、今回は心拍数や歩数計測など、健康関連の機能を集中的に使ってみました。

心拍も計測できる充実の機能

「wena 3」のスマートデバイス機能では、歩数、心拍数、睡眠、最大酸素摂取量(VO2 Max)、ストレスレベル、エネルギー残量を計測できます。専用アプリのトップ画面では、通知のほか、「Steps」「Heart Rate」「Sleep」「VO2 Max」「Stress & Recovery」「Body Energy」という項目が並び、トラッキングされた各データがグラフや数値で細かく見られるようになっています。

「Steps」では、歩数、消費カロリー、移動距離が確認できます。筆者は1万歩を日々の歩数目標にしていたのですが、目標を達成すると「wena 3」が振動し、ディスプレイに通知が届きます。

「Heart Rate」では、ソニー独自のアルゴリズムで心拍数を計測。このデータはSleep、Rest、Walk、Run、活動履歴と合わせて確認できます。

新発想のスマートウォッチ「wena 3」で快適ライフ:多彩なヘルスケア機能を試す

「Sleep」では、睡眠の深さを4段階(Awake、REM、Light、Deep)で表示。wena 3の試用中は毎朝、深い睡眠の時間がどれくらいか確認していました。

「VO2 Max」では、ソニー独自のアルゴリズムで、日常の歩行データから最大酸素摂取量を推定。この値で持久力がわかるそうですが、筆者は同じ年齢の女性の中で「とても高い」ようです。

「Stress & Recovery」では、デュアル光学式センサーで計測した心拍のゆらぎや、それ以外のデータからストレスレベルを推定。どのくらいストレスを感じ、どのくらいリラックスしたかを確認できます。また、この数値からその日のエネルギー残量(Body Energy)を確認できます。

自分では気づかない身体の負担を可視化

さて、これらのデータの中で興味深く見ていたのは、ストレスレベルとエネルギー残量です。仕事中にかなりのストレスを感じていたり、睡眠をとってもあまりリカバリーできていなかったりと、自分ではわからない身体の負担が可視化できました。意外にもランチやおやつ時、好きな動画を見ていた時間などにリカバリーしていたのが面白かったです。

バッテリーは1週間程度もつので、ほぼずっと着けたままでいられ、充電は約1.5時間で完了。バッテリー残量はディスプレイに表示されるので、少なくなってきたら、お風呂に入っている間に充電していました。

このほか、スマートロックの「Qrio Lock」や紛失防止機能の「MAMORIO」にも対応。常に腕に着けていられる「wena 3」で自宅の「Qrio Lock」の鍵を施錠、解錠できると非常に便利。万が一、紛失した時にも「MAMORIO」で所在地を確認することができます。

日々アップデートが進むwena 3、今後の進化に期待

実に多彩な機能がある「wena 3」。3回にわたり使い勝手をみてきましたが(前々回、前回)、手首側にスマートデバイス機能がある秀逸なデザインと装着のしやすさがある一方、Suicaの設定がなかなかうまくいかなかったり、消費カロリーの数値が高すぎたりと、試用中はバグかな? と思われる状況や、不都合がややありました。とある日は消費カロリーが3,498kcalもあり、これはジョギングで6~7時間走ったくらいのエネルギー量になるので、ちょっと驚きました。このような不都合は随時、アップデートで改善されているようです。

腕時計のヘッドとスマートベルトの組み合わせというユニークな構造の「wena 3」。まだまだ進化中なので、機能のアップデートで使いやすく、さらに便利になることに期待します。

綿谷禎子

わたたにさちこ

情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。

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