「Android Studio Arctic Fox」(2020.3.1)が正式リリース

「Jetpack Compose 1.0」を採用。「Wear OS」ウォッチとスマホエミュレーターのペアリングにも対応

「Android Studio Arctic Fox」(2020.3.1)

「Android Studio Arctic Fox」(2020.3.1)が正式リリース

 米Googleは7月28日(現地時間)、Androidアプリの開発環境「Android Studio」の最新版「Android Studio Arctic Fox」(2020.3.1)を安定版としてリリースした。Windows/Mac/Linux/Chrome OSに対応しており、現在Android開発者向けのサイト「Android Developers」から無償でダウンロードできる。

 この最新リリースでは、UIツールキット「Jetpack Compose 1.0」を採用。最新のUIを簡単にデザインできるようになった。サポートツールも同梱されており、「@Preview」アノテーションでプレビューし、アイコンのクリックでデバイスをデプロイするといった一連の作業がシームレスに行える。コンポーネントの操作により状態がどのように変化するかを確認できるインタラクティブプレビューも利用可能だ。

「Jetpack Compose 1.0」を採用。プレビューからデプロイまでがシームレスに

 また、新しい「WorkManager Inspector」が追加され、アプリのバックグラウンドワーカーの可視化やモニタリング、デバッグに活用できるようになった。デバイスへの対応も拡充されており、Androidスマートフォンだけでなく、「Wear OS」や「Google TV」、「Android Auto」といったデバイス開発にも注力。最新のエミュレーターとシステムイメージ、テストシナリオのサポートが利用できるようになった。とくに、「Wear OS」ではペアリング機能を使用してスマートウォッチとスマートフォンエミュレーターを連携可能となっており、Wear OSの心拍数センサーを使用してランニングを想定したテストなども行える。

「Wear OS」ウォッチとスマホエミュレーターのペアリングにも対応

 なお、「Android Studio」のバージョンは本バージョンより、ベースとなっている「IntelliJ」開発プラットフォームのバージョンナンバリングルール「YYYY.R」(Y=リリースされた年、R=その年で何番目のリリースか)に基づくようになった。今回のリリース「2020.3.1」は、「IntelliJ 2020.3」をベースにした1つ目のバージョンという意味になる。最新の「Android Studio」にはデバッガーのインタラクティブヒント、VCS(バージョン管理システム)のアップデート、ワークフローを高速化するコードエディタの機能強化といった「IntelliJ 2020.3」における改善も含まれる。

 また、どのバージョンが新しいのかをわかりやすくするため、「A」から順番に動物の名前にちなんだコードネームが付与される。最新版はのコードネームは「Arctic Fox」(ホッキョクギツネ)。「Android」でもかつて、お菓子の名前にちなんだコードネームがアルファベット順に付与されていた。

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