「カジュアル領域で100億円を目指す」 AOKIが60万点用意した“JOYカジュアル”とは?

AOKIが60万点用意した“JOYカジュアル”とは

「カジュアル領域で100億円を目指す」 AOKIが60万点用意した“JOYカジュアル”とは?

 2021年に紳士服業界の話題をさらったモノといえば、AOKIが展開する「パジャマスーツ」だろう。「テレワーク中にどのような服を着たらいいのか」という消費者の悩みにうまく合致し、20年11月の発売からおよそ1年で累計販売着数は7万着を突破した。【画像】ラインアップを見る この反響を機に、同社は新戦略の柱に「パジャマスーツ」を置き、今後3年をめどにカジュアル領域で年間売上高100億円を目指す計画を打ち出している。 その戦略の一環として、21年10月にカジュアルアイテムシリーズの「JOYカジュアル(JOYカジ)」を発表した。同社が初めて男女兼用アイテムとして訴求するもので、「ボアフリースパーカー」や「ブロックフリースジャケット」(いずれも1980円)など、外出時やアウトドア需要に対応した“普段着としての着用”を想定している。価格帯も手に取りやすい値段に設定し、商材数は前年比の3倍となる60万点を用意した。 AOKIの本社に隣接する横浜市郊外の「AOKI横浜港北総本店」をのぞいてみると、店舗入り口正面に「パジャマスーツ」を着用したマネキンやパネル、その関連商品が並ぶ。店舗全体でパジャマスーツを売り出している様子が見て取れる。 では、今回取り上げる「JOYカジ」の商品はどこに置かれているのかというと……。店先に“ひっそり”と陳列されている。棚上には「バリュープライス」と記載され、商品ラインアップは黒や紺など“ベーシック”なカラー展開が多い。店内にあるパジャマスーツやレディーススーツに比べ、目立つ存在ではないことは確かだ。 JOYカジのコンセプトは「選ぶヨロコビ、着るヨロコビ」。高機能で低価格、かつ汎用性の高さを兼ね備えたアイテムとして展開している。これまでも紳士服店の店先にカジュアル用品が並んでいることがあったが、JOYカジのように一つのシリーズとして展開し、“高機能で低価格”をうたうのは珍しいのではないか。 すでにカジュアル衣料専門店は至る所に存在している中で、JOYカジはどのような立ち位置を目指しているのだろうか。

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