ニュース 「リモート除雪車」福島県内初の実証実験 高齢化、負担軽減へ

施設内に設けた除雪車両の遠隔操作システム(上)除雪車両をリモートで動かして行われた除雪作業

 昭和村は25日、リモートで除雪車両を動かす実証実験を報道陣に公開した。無人の車両がスムーズに除雪作業を行った。NTTドコモの通信回線を活用した県内自治体では初の試みで、除雪を行う作業員の負担を軽くするほか、担い手の高齢化、なり手の不足などの課題の解決策として本格導入を目指す。 村が所有する1987(昭和62)年式のタイヤドーザーに制御装置やカメラなどを装着し、村有施設内に設けた遠隔操作室から動かした。村道の一部を封鎖し、遠隔操作を可能にした車両で除雪作業の有用性や安全性を確認した。国の過疎地域持続的発展支援交付金を活用した。 遠隔操作室にはテレビモニター6台を並べ、ハンドルやアクセル、ブレーキ、除雪ブレードを動かすスイッチなどを設けた。実際にリモート操作した村職員の渡辺寿行さん(56)は「実車と違って最初は違和感があったが、何度かやっているうちに感覚的なものが分かってきた」と話した。 昭和村は特別豪雪地帯に指定されていて、生活道路を含む道路の除雪作業は住民の暮らしを守るために欠かすことができない。役場付近では25日現在、積雪が2メートル、降雪量が13メートルを超え、村は豪雪対策本部を設置している。 舟木幸一村長は「雪との闘いが村にとっては大きな課題となっている。次年度からは、より精度の高い実証実験を重ねていきたい」と語った。

最終更新:福島民友新聞

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