これまでなかったんだっけ?
2代目に生まれ変わったレクサスNXの注目は、レクサスとして初めてのPHEVが加わったこと。これまでラインナップされていなかったのが不思議なぐらいで、トヨタは電動化で遅れていると主張する人たちはほら見たことか、と勢いづくかもしれないが、レクサスの主戦場はどこかということを考えれば別に不思議でも何でもない。レクサスブランドの主要市場は今も北米、そして中国である。先ごろ発表された昨2021年の世界販売台数は約76万台(コロナウイルス感染症の影響があった2020年はおよそ72万台、2019年は76.5万台で過去最高)だったが、地域別で見ると相変わらず北米(33.2万台)と中国市場(22.7万台)でその7割強を占めている(それに対して欧州は7.2万台、国内販売は5.1万台)。一番売れているマーケットに適したモデルを優先するのはビジネスとして当然である。
とはいえ、手薄だったミドルクラス以下を放置しておくわけにもいかず、そこを埋めるために2014年に発売されたのがNXであり、今ではSUVの「RX」とセダンの「ES」に続くレクサスの3本柱のひとつである。従来型は、2リッター直噴ターボの「300」(当初は「200t」)と2.5リッター自然吸気エンジン+モーターのハイブリッド「300h」の2本立てだったが、レクサス自身がグローバルコアモデルと位置づける新型は、さまざまな市場向けに4種類のパワートレインに倍増した。
すなわちA25A系2.5リッター4気筒自然吸気エンジンを積む「NX250」、さらに新開発の2.4リッター4気筒直噴ターボエンジン搭載の「350」、2.5リッターエンジンに従来よりもパワフルなモーターを組み合わせた「350h」と、それに加えて充電機能とより大きな駆動用バッテリーを搭載したPHEVの450h+というラインナップだ。250と350hにはそれぞれFWDとAWDが用意され、350と450h+はAWDのみ。350が電子制御油圧カップリングを用いるAWDに対し、ハイブリッド系はリアアクスルをモーターで駆動するいわゆる「E-Four」である。
レクサス初のプラグインハイブリッド車としてデビューした「NX450h+」。今回の試乗車はラグジュアリー装備に振った“バージョンL”で、車両本体価格は714万円。拡大 |
レクサス独自のスピンドルグリルも新世代へ。垂直度を高めて塊感を向上させている。拡大 |
横一文字のリアコンビランプが特徴的なリアビュー。リアからはL字のバッジがなくなり、文字間を開けた「LEXUS」ロゴがあしらわれる。拡大 |
ホイールはハブボルト方式で固定される。「450h+“バージョンL”」では写真のダークグレーメタリック×切削光輝加工、またはダークメタリック塗装が選択できる。拡大 |
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2019 rav4ドアはオートロックか