ランドローバー・レンジローバー オートバイオグラフィーPHEV(4WD/8AT)【試乗記】 砂漠の王者の余裕と焦り
2リッターターボ+モーターのPHEV
お恥ずかしい話だが、実は走りだすまですっかり新しいマイルドハイブリッド(MHEV)のレンジローバーだと勘違いしていた。さすがに動き出しは滑らかでしかも力強いが、MHEVにしてはずいぶんと強力なモーターを使っているのかな、でもエンジンがかかると6気筒らしくないビートが伝わってくるな、などと的外れの印象を頭の中でぐるぐるめぐらしながら走ることしばし、EVモードが選べることに気づいた。なんだ、そうだったのか。
昨2019年末に「レンジローバー スポーツ」に新型3リッター直6ターボエンジンと48Vシステムを備えたMHEVが投入されたばかりなので紛らわしいが(言い訳です)、こちらは300PSを発生する2リッター4気筒ターボに142PSを生み出す電動モーターと容量13kWhの駆動用バッテリー、そして外部充電システムを備えたプラグインハイブリッド(PHEV)モデルである。
すでに2年近く前に国内発表されたモデルだが(レンジローバーとレンジローバー スポーツに設定)、ようやく試乗できる機会がめぐってきたというわけだ。ご存じのように、2019年に発売された2代目の「イヴォーク」にも、4気筒ターボの「インジニウム」エンジンに48Vで駆動されるBISG(ベルトインテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を備えたマイルドハイブリッド仕様が設定されている。ランドローバーはいわゆる“電動化”モデルを続々と拡充中なのである。
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