「ガリガリ君」を製造する工場を見学 アイス食べ放題のおまけ付き 「ガリガリ君工場見学」はアイスの製造過程見学だけでなくアイス食べ放題のおまけ付きでした
しかし児玉駅から工場へは約2.5キロメートルと距離があるので、あえてJR高崎線の本庄駅で下車しました。
本庄駅南口のローターリーの朝日バス「本庄駅南口」からバスに乗ります。
こんなバス。
バスで約25分、終点の「児玉折返し場」に到着。運賃は350円で、支払いにはICカードが使えました。
児玉折返し場から工場までは約850メートル。というわけでてくてくと歩いて行きます。
15分ほど歩くと川沿いに赤城乳業の看板が掲げられた工場を発見。
これが本庄千本さくら「5S」工場です。広大な土地にある非常にきれいな建物で敷地内にはゴミ一つなし。食品工場だけに衛生管理はバッチリのようです。
敷地内には常時運送用のトラックが出入りするので、緑のラインに沿って歩く必要があります。
なお、工場見学者のための駐車場も完備していました。
守衛さんによると工場見学者のほとんどが自家用車で来るとのこと。
「赤城乳業と言えばガリガリ君」というわけで、看板に大きなガリガリ君が描かれており、さながらガリガリ君工場といった感じ。
入り口はこちら。
ガリガリ君の巨大人形が出迎えてくれます。
自動扉で中に入ると……
スリッパに履き替えるための下駄箱。なお、子ども用のスリッパは用意されていないので持参する必要があります。
虫が入らないように自動扉は2つあり、一方が開いている限り他方は開かない仕組み。
受付で工場見学に来たと伝えました。
まずはアルコール消毒。
本庄千本さくら「5S」工場のパンフレットとポストカードを手渡されました。
受付横には赤城乳業のアイスクリームがずらり。
ガリガリ君らしい「氷」ののれんもアリ。
まずはエレベーターで2階へ。
扉はガリガリ君仕様。
エレベーターの中もガリガリ君一色。
2階には、工場見学が始まるまで待機できる休憩スペースが設けられています。
工場見学の定員は1回につき20名なので、待機スペースはかなり広め。
大きなソファーの背もたれもガリガリ君仕様。
書棚にはガリガリ君のコミックや……
ガリガリ君の絵本。
ガリガリ君になりきれる顔出し看板など、子どもが楽しく過ごせる工夫がそこかしこに見られます。
子どもだけでなく大人も楽しめる展示もあり。
パパ、ママも、「このパッケージに見覚えがある〜」と盛り上がっていました。
工場見学の前にオリエンテーションが行われます。
案内をしてくれるお姉さん。なお、オリエンテーションに引き続き工場内の説明も担当してくれました。
参加者が席に着いたらスライドショーのスタート。
まずはスケジュールの確認。会社紹介→DVD鑑賞→工場見学→ガリガリ君広場(アイスクリーム試食・グッズ販売・お楽しみ)という流れとのこと。ガリガリ君広場が気になりすぎる……。
というわけでガリガリ君の生みの親、赤城乳業についての説明がスタート。設立されたのは昭和36年12月20日で、本庄千本さくら「5S」工場は平成22年に完成した比較的新しい工場とのこと。
本社のある深谷工場と本庄千本さくら「5S」工場の2大工場で作られたアイスクリームが全国各地の支店へと送られていきます。
ガリガリ君が誕生したのは1981年。当時の値段は50円で、現在は60円。30年以上の間に値上げは1度だけでわずか10円。ガリガリ君は物価の優等生のようです。なお、発売当時のガリガリ君は「中学生」の設定だったとのこと。
1992年のガリガリ君。女性に不評で、「これじゃあレジに持って行けない!」というクレームがあったとかなかったとか……。
コミカルなガリガリ君はどんどん変化していきます。
2000年には3Dライクに。
そして、現在に至ります。
つづいてDVDの鑑賞会。
赤城乳業の歴史
広瀬屋商店として昭和6年に創業。
その後、昭和36年に株式会社に組織変更。昭和39年に発売した「赤城しぐれ」が爆発的なヒットを記録。
しかし、赤城しぐれは片手では食べられないという不便な面も。
なんとか氷菓を片手で食べられないものかと考えた末に、誕生したのがガリガリ君というわけです。
ところで日本最大のアイスクリーム製造工場である本庄千本さくら「5S」工場の「5S」とは何か?
それは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾(しつけ)」の頭文字のSを取ったもの。
赤城乳業では働く人のモラルを最も大切にしており、社員の教育やモチベーションアップのための活動に力を入れているそうです。
安心・安全のための5つのとりくみ
工場には、X線検査機、金属探知機などを導入して、徹底的に異物の混入を排除したり……
工場で着る服を外用、工場内に加えて、食堂や休憩スペースで着るための「中間用」を導入したりすることで、食の安全を実現。
なお、工場内で着る服にはICタグがついており、ICタグがないと扉が開かない仕組み。誰がいつどこに入ったのかまで把握しているとのこと。
二重になった服の袖口やズボっと膝までかぶせる靴やエアシャワーなど、さまざまな衛生ツールを導入済み。
従業員の健康にも配慮して、ここちよい空間を構築。
ゴミの分別を徹底することで、徹底的な資源のリサイクルを行っているそうです。
というオリエンテーションが終わったら、いよいよガリガリ君の口の中にある赤い扉をくぐって工場見学がスタート……
なのですが、ここからは撮影・録音が禁止。というわけで、工場内はこんな感じだったよーというのを言葉で説明していきます。
工場の様子はすべて上からガラス張りの状態で見学できます。衛生管理が徹底された食品工場なのでガラス越しの見学というのは当然のことですが、普段着のままで工場内をまじまじと観察できるように、工場をぐるっと囲むように通路が設けられており、明らかに見学者の存在を意識した構造になっていました。
最初にあるのが「検査室」。ここでは、その日に製造されたアイスクリームが定期的に持ち込まれ、専門の検査員によって味がチェックされるそうです。
次にこれまでのガリガリ君のパッケージデザインや作業着が展示されたスペース。ここには「当たり」をアイスの棒に焼き付けるための焼き印もずらりと展示されていました。
ふとここで、通路や壁や案内してくれる女性の服など、あらゆる色が「ガリガリ君ソーダ味」の水色であることに気づきます。これは深谷工場と本庄千本さくら「5S」工場のイメージカラーだそうで、この色は「ガリブルー」と呼ばれているとのこと。
次にあるのが「製造室」。ガリガリ君の「素」とでもいうべきアイスクリームミックスと呼ばれる液体の製造工程です。アイスクリームミックスは、水・砂糖・果汁・水あめなどを混ぜて作り、均質化、加熱殺菌、冷却処理が行われます。エージングタンクと呼ばれる巨大タンクは8000リットルのアイスクリームミックスが貯蔵されており、1本当たりガリガリ君が10万本製造できるとのこと。そのタンクが34本並べられていました。圧巻。
アイスクリームミックスは2種類あり、色の濃い濃厚なものが削り出された氷とミックスされ、色の薄い方がガリガリ君の外側部分に使われているとのこと。アイスクリームミックス&削り出した氷を型に入れてアイスの棒を挿した後は、-32度に冷却された状態で急速に冷却。その後、型にほんの少しの水をかけ温度を下げて、アイスの棒を引き抜くと、みごとにガリガリ君が登場。
あとはパッケージ詰めの作業。なお、これらの工程はすべて機械化されており、超高速作業。これらの徹底的な機械化によって、ガリガリ君の低価格が維持されているのだなぁと感心させられました。
なお、最終工程の箱詰め作業には、熟練した作業員による手作業が残っていました。これは、異なる種類のアイスクリームを箱に詰めるために機械を切り替えるよりも、人間が手作業で行う方が効率的だからとのこと。数を数えることなく「感覚」を頼りに、目にもとまらない速さでガリガリ君やその他のアイスを箱詰めする様子は一見の価値ありです。
工場見学が終わった後は、お待ちかねの「ガリガリ君広場」。こんな感じでゆっくりくつろげるスペースになっています。
入り口付近には、赤城乳業のアイスが詰まったアイスボックス。
30分以上の時間が確保され、時間内は好きなアイスが食べ放題というサービスでした。
ガリガリ君の製造工程を見たこともあって、やはりガリガリ君ソーダ味に手が伸びます。
アイスを食べて冷えた体を温めるためのお湯のサーバーもあります。
もちろん手洗い場もアリ。
ガリガリ君グッズを販売するコーナーや……
無料のUFOキャッチャーならぬガリガリ君キャッチャー。
試しにプレイしましたが、かなり難度は高め。
しかし、すぐにコツをつかんでガリガリ君をゲットする子どもたちが続出。
これは、工場見学おさらいクイズマシーン。
こんな感じで工場見学の内容をクイズで答えていけばOK。
不覚にも1問間違えたので「研究生」ランクになってしまいました。
これは、ガリガリ君の福笑い。
福笑いの横にはスタンプ押し場。
受付で最初にもらったポストカードにスタンプしました。
ガリガリ君大仏なるものも。
アイスの棒に願い事を書いて大仏の口の中に投げ入れると願いがかなう……かも。
おみくじもありました。
9種類+シークレット1種類
1人1本がルール。
引いてみると、「ラブラブ君」でした。
縁日の屋台のような体験コーナーや……
工場限定のプリクラ「ガリプリ」もアリ。
極めつけは歴代ガリガリ君のパッケージ展示。
初代からソーダ以外にもコーラやグレープフルーツがあったようです。
中には「ソフト君A・B・C」や……
「ガジロー」などのサブキャラも。
ふと天井を見上げると、雲に隠れたガリガリ君を発見。工場内には至る所にガリガリ君がいますが、こっそり風景に溶け込んだ「隠れガリガリ君」もいるので、探すのも楽しそうです。
というわけで、ガリガリ君広場での楽しいひとときが終了。帰りにお土産をゲット。
中身はガリガリ君オリジナルのクリアファイルと消しゴムでした。
このようにガリガリ君の製造工程を見学できるだけでなく、さまざまな催し物が満載で、アイスクリームが食べ放題という大満足間違いなしの本庄千本さくら『5S』工場見学は、土・日を除く平日を中心に開催中で無料で参加可能。1日に5回それぞれ20名限定なのでほとんどの日で抽選が行われています。工場見学の応募は往復はがきだけでなく、インターネットからも可能。受付期間は見学希望日の3カ月前の1日から2カ月前の20日までと、応募してすぐに見学できるわけではないので、計画的に応募することが必要です。
工場見学について|赤城乳業株式会社
http://www.akagi.com/factory/index.html