旧小学校を地域活動・防災の拠点に 集会施設や消防団車庫など集約、住民が引っ越し作業

改築した部屋に棚を搬入する地元住民たち

 京都府福知山市一ノ宮の旧三岳小学校は、三岳地区の集会施設、老人施設、消防団詰め所などの機能を集約化し、地域コミュニティーや防災の拠点施設となる。4月から供用を開始する予定で、地元住民たちは、これまで各施設で使っていた備品の引っ越し作業を始めた。 2015年3月の閉校後、地元では三岳小跡地利用検討委員会を立ち上げ、活用方法を検討。公共施設の「選択と集中」を行う市の公共施設マネジメント計画を踏まえて、地区内の施設を三岳小に集約する案を考え、16年2月に具体案を市に要望した。 その後、市と協議をした上で計画がまとまり、集会施設の三岳会館▽一ノ宮教育集会所▽市消防団三岳分団の消防車庫と詰め所機能などを移転するほか、郷土資料室や子ども会の部屋を設けることになった。 当初は20年度からの使用を計画していたが、学校そばの法面が京都府の土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に指定されることが分かった。施設は災害時には一次広域避難所にもなるため安全対策の整備を図り、使用開始が遅れていた。 旧校舎の改修工事は、昨年6月に着工し12月に完成。1階は、用務員室・購買部の部屋を消防団車庫、昇降口を調理実習室などに改築したほか、自治会室、公民館・教育集会所、地域文化教室などを設け、2階には郷土資料室、フリールーム、消防団詰め所、音楽活動に対応した部屋も作った。 屋根の工事は現在も作業中だが、内装工事を終えたため、備品の引っ越し作業に取り掛かった。初日の16日は自治会や地元の各団体の役員ら35人が集まり、体育館に一時保管していた旧小学校の机や棚などを各部屋に搬入した。 今後、三岳会館などで使っている物品も移動させるなど、地域で進める「SDGs」(持続可能な開発目標)の観点から、備品の再利用を図り、3月下旬に竣工式を行う。

最終更新:両丹日日新聞

旧小学校を地域活動・防災の拠点に 集会施設や消防団車庫など集約、住民が引っ越し作業

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