PTT指数やストレス解消指数も計測できるASUSのスマートウォッチ「VivoWatch SP」の実用性
新型コロナの流行によって多くの人が自身の健康状態を気にするようになった昨今、自己管理のためのツールとしてスマートウォッチの購入を検討している人は増えているのではないでしょうか。
そこで今回は、PCやスマートフォン、PC周辺機器などを販売しているASUSの最新スマートウォッチ「ASUS VivoWatch SP」を実際に試し、その使用感についてレビューしていきます。
細かい体の情報まで管理できる最新スマートウォッチ「ASUS VivoWatch SP」実機レビュー
ASUS VivoWatch SPは2021年7月9日より発売を開始。公式HP「ASUS Store」での販売価格は4万6620円となっており、AmazonといったECサイトでも販売されています。
スマートウォッチは5万円前後の製品も多い中で、多数の健康管理機能を搭載しながら4万円台で販売をしているのはさすがASUSといったところ。では、詳しい機能について見ていきましょう。
なお、スマートフォンと接続して使用する製品ですが、対応OSはiOS 11以上/Android 4.4以上となっています。かなり古いOSから対応しているので、ほとんどの人が手持ちのスマートフォンと接続できるでしょう。
大画面ディスプレイ搭載なのに軽い! サイズ違いのベルト付属もポイント
ASUS VivoWatch SPのディスプレイは1.33インチで、「反射型カラーLCD」という液晶パネルを採用しています。近年のハイエンドスマートウォッチ/スマートフォンではより発色に優れた「有機EL」パネルが採用されることも多いですが、本製品は液晶パネルながら屋外で使用しても十分視認できるレベルの明るさでした。
スマートウォッチは、「Apple Watch」シリーズのようにスクエア型のパネルと、通常の腕時計に近い丸型のパネルに分かれるのですが、本製品では丸型を採用。スクエア型のほうが通知を確認しやすいという特徴もありますが、ASUS VivoWatch SPの場合は画面サイズが大きめなので文字を確認するのもあまり苦ではありません。
丸型のディスプレイは通常の腕時計に近い感覚で着用できるため、普段から腕時計を着けているという人でも扱いやすいのも特徴。デザインの良し悪しは好みで分かれる部分なので一概にはいえませんが、個人的にはフォーマルにもカジュアルにも合わせやすいので丸型ディスプレイを気に入っています。
本体質量は約62g。大画面ディスプレイを搭載したスマートウォッチと考えると比較的軽量な印象で、長時間着用していても疲れにくいのが強みです。また、嬉しいのが長さの違うベルトが2本同梱されている点。筆者は成人男性としては腕が細めなので、短いベルトに簡単に付け替えられるのはありがたかったです。
2つのセンサー搭載で「PTT指数」や「ストレス解消指数」の計測までできる!
健康管理という観点でスマートウォッチが注目されているのは冒頭でも紹介しました。ASUS VivoWatch SPは、本体側面に2つのセンサーを搭載し、両方に指を添えることでPTT指数(脈波伝播時間情報)やストレス解消指数、血中酸素飽和度の計測ができます。
一般的なスマートウォッチはディスプレイの裏側のセンサーにて血中酸素飽和度などを計測することが多いのですが、本製品の場合専用のセンサーで計測できるためより安心感があります。
ASUS VivoWatch SPはディスプレイ裏にもセンサーが搭載されており、心拍数や睡眠時間の計測はこちらから行います。特に睡眠モニタリング機能は浅い眠り/深い眠りそれぞれの時間に加え、寝返りの回数まで計測可能。本製品を日中装着していれば、一日に歩いた歩数やそれに基づく消費カロリーなども計測できます。
また、上記した内容はすべて専用アプリ「ASUS HealthConnect」から閲覧することができます。アプリには、登録することで薬を飲む時間を通知したり、血糖値といった数値を毎日チェックすることが可能となっています。
5気圧防水や10日間持つバッテリーを搭載で使い勝手◎
ASUS VivoWatch SPは、一般的なスマートウォッチと同様にアラーム機能やスマートフォンに届いた通知を確認する機能も搭載されています。
山登りや階段を上る時に、スタート位置から標高グラフを表示したり、ランニング時に速度や距離、継続時間といったアクティビティ統計の追跡も行えます。5気圧防水にも対応しているので、水泳する時に着用していても故障の心配はあまりありません。
本製品の大きな強みは、通常使用で約10日間持つバッテリーを搭載している点でしょう。スマートウォッチの中には、ほぼ毎日充電しなければいけないモデルも多いのですが、通常の腕時計に慣れている人からすると毎日の充電は面倒に思う要素でしょう。
約10日間持つバッテリー性能があれば、思い出した時に充電をしておけばOK。継続して睡眠時の状態を計測するという意味でも、頻繁に充電する必要がないのは嬉しいポイントです。
多数の健康管理機能と約10日間持つバッテリーを搭載して5万円切り!
他社のスマートウォッチでは見かけないディスプレイ側面のセンサーによるPTT指数や血中酸素飽和度の計測といった健康管理機能に加え、質の高い睡眠モニタリング機能なども搭載されたASUS VivoWatch SP。
多数の健康管理機能が搭載された製品ではありますが、約10日間持つバッテリー性能や、軽量で長時間着用していても疲れにくいボディなど使い勝手が良いスマートウォッチに仕上がっています。
4万6620円という販売価格を「めちゃくちゃ安い!」といい切ることはできませんが、豊富な機能や着け心地を考えると十分おすすめできる製品となっています。
取材・文/佐藤文彦