MirrorがシリーズBで2,500万米ドルを調達、1,495米ドルのIoTミラーをローンチ——自宅で受講できるバーチャルフィットネスクラスを提供 | BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報
コネクテッド冷蔵庫、オーブン、ベッド、自転車……今は、鏡もつながっている。
ニューヨークに本拠地を構えるフィットネステクノロジースタートアップの Mirror は9月6日、ステルスモードからついに製品をローンチし、Spark Capital からの2,500万米ドルのラウンドを発表した。同社が1,300万米ドルの初期資金と同時に初めて製品を一部公開してから6ヶ月が経つ。
簡潔に言えば、Mirror はリアルタイムおよびオンデマンドフィットネスクラスに接続した巨大な鏡を通じ、自宅でトレーニングを提供しようとしている。鏡は台に立てかけた巨大なスマートフォンのようなもので、液晶パネルやスピーカー、カメラ、マイク、そして一方のみを映す鏡で構成される。
ユーザはスクリーンで自分の姿を確認しつつ、同時にバーチャルフィットネスインストラクターを見ながらトレーニングできる。
ローンチ時点で、ヨガ、ピラティス、カーディオ、筋力トレーニング、ボクシング、ストレッチ、バーエクササイズなどが受講可能であり、初心者からエキスパートまでレベルに合ったトレーニングができる。インストラクターから個人的に掛け声を送るなどのリアルタイムの指示も、ユーザの好みや心拍計・スマートウォッチから収集した生体データをもとにリアルタイムで最適化される。同社によると、ニューヨークを拠点とするフィットネススタジオで Mirror のためにトレーニングを作成し、毎週50プログラム以上が新しく追加されるという。
注目すべき点は、巨大な鏡はスイッチを切ると本物の鏡のように使用することができ、タッチスクリーンは機能しなくなることだ。付属のスマホアプリは、ローンチ時点では iOS のみ対応となっているが、スクリーン上の全動作のコントロールセンターとして機能すると同時に、ユーザがフィットネスデータにアクセスできる。
健康維持は、一大産業だ。International Health, Racquet & Sportsclub Association(IHRSA)の資料によると、スポーツジム業界は全世界で年約830億米ドルの利益を生み、全世界で1億6,000万人以上の会員が20万ヶ所以上のジムやフィットネスセンターを訪れるという。しかし、皆が物理的な建物にトレーニングに行けるわけではなく、移動時間も考慮すると時間がかかる。これが、近年自宅でのフィットネスに焦点を当てた多くのスタートアップが巨額の資金を調達している理由だ。
先月 Peloton は、家庭用コネクテッドフィットネスマシーンとバーチャルクラスの事業拡大目的で5億5,000万米ドルを調達した。数ヶ月前には、音声ベースのフィットネスアプリ Aaptiv が2,200万米ドルを調達している。
Mirror の CEO 兼設立者である Brynn Putnam 氏は次のように指摘する。
今回調達した2,500万米ドルを利用し、Mirrorは市場に製品をローンチしてオペレーションを加速化する予定だ。コストは? Mirror デバイスで1,495米ドルと、全クラスを利用するための月39米ドル。安くはないが、人々は都合のいい健康維持方法には金を惜しまないだろう。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】
BRIDGE Members
BRIDGEでは会員制度「BRIDGE Members」を運営しています。会員向けコミュニティ「BRIDGE Tokyo」ではテックニュースやトレンド情報のまとめ、Discord、イベントなどを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。登録は無料です。無料メンバー登録