ニュース 相次ぐ木造密集地の火災 対策は? 広島

今回の火災では発生から鎮火までに約10時間かかるなど被害が広範囲に及びました。相次ぐ密集地の火災、対策はあるのでしょうか。広島市南区大須賀町の通称”エキニシ“。木造の建物が密集するこの地区は1976年までに「防火地域」に指定されていて、建築基準法で燃えにくい壁にするなどの対策が求められています。しかし、指定前に作られた建物は適用外で古くからの建物が残るエキニシでは現在の基準に合わないものも少なくありません。(広島市南消防署予防課 岡村智司課長)「火災を発生させないということを一番強く呼びかけてきた。それでも火災が起こってしまった場合は早く消火することが大切」南消防署では年に1度、エキニシのお店や住宅を訪れ防火対策を呼びかけてきたほか消火方法の講習を行ってきました。(岡村課長)「(火が)大きくなってしまうともう消火器では消せない。火が小さいうちに初期消火をすることが大切」エキニシと同じ古い町並みが残る尾道市の中心部。たびたび大規模な火災に見舞われました。(高橋勇介記者)「尾道市では多機能型警報器の設置が進められています」尾道市消防局では住宅密集地に住む75歳以上の世帯に対し、警報機を無料で設置しています。煙を感知すると玄関近くのフラッシュライトが点滅し火災の発生がわかるようになっています。(尾道市消防局予防課 下岡直樹係長)「尾道市は昔からの町並みが多く木造建物がすごく多い町です。亡くなられている7割の方が高齢者ということで密集地対策として実施しています」一気に燃え広がる木造密集地の火災。専門家が指摘するのは“延焼対策の重要性”です。(東京理科大学火災科学研究所 松山賢所長)「20分から30分ぐらいの間耐えていれば消防活動が開始されますのでその間耐えるというのが非常に重要なことだと思います。(防火効果を持つ)外壁を作り直すことも一つの対策としてありますし、火災で割れにくいガラスも今市場にはかなり出回ってますのでそういったものに変えるだけでもそれなりの効果が発揮できると思います」また、これからの季節に火災の原因となるのが電気を使う暖房器具です。(松山所長)「火じゃないっていう安心感はあるがそこにエネルギーが使われていますのでそこから火災が発生することは十分に起こりうる。転倒防止機能もついていたりするのでそういった安全機能がついているものを選んで使うことも安全対策の一つ」度々繰り返される木造建物の大規模火災。被害を最小限に食い止めるための対策が急がれます。

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