ニュース 60歳以降も厚生年金に加入して働くと、年金は月いくら増える?

60歳以降も厚生年金に加入して働くと、年金は月いくら増える?

ニュース 60歳以降も厚生年金に加入して働くと、年金は月いくら増える?

厚生年金は基本的には60歳まで加入し65歳から年金給付を受ける仕組みとなっていますが、現在、会社員などの70歳への定年引き上げや再雇用制度などで就業機会を確保する措置がとられています。 このように60歳以降も厚生年金の加入義務のある事業所でフルタイムで働いている場合などは70歳に到達するまで厚生年金に引き続き加入する必要があります。 本記事では、今後スタンダードになるであろう老齢年金の加入期間が延長した場合の年金増加額について解説していきます。

定年退職と厚生年金

現在多くの企業では60歳で定年退職を迎えることになりますが、公的年金の支給開始年齢が引き上げられたことから、高年齢者の就業機会が確保され、希望すれば70歳まで継続雇用を受けることができるようになっています。 また、継続雇用後の厚生年金については就業形態によって加入の要否が異なってきます。一般従業員の所定労働時間・日数の4分の3以上働いている場合や、従業員数501人以上の事業所で雇用期間が1年以上で週20時間以上働き、1ヶ月の賃金が8万8000円以上となった場合は加入義務が生じる可能性があります。

60歳以降の厚生年金の増加の仕組み

60歳以降も引き続き厚生年金に加入することで厚生年金の老齢給付などの金額を増加させることができます。厚生年金の加入期間延長による給付額の増加額は、以下の計算で求められます。 ・平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数※平成15年4月加入以降の場合 仮に年間の給与収入が240万円(平均標準報酬額20万円)の場合、1年間加入期間をのばすことによる増加額は年間約1万3000円となり、支給開始年齢である65歳まで厚生年金に加入し働き続けた場合の増加額は1万3000円×5年で年間約6万5000円(月額約5400円)となります。 また、同額の収入で70歳まで10年間厚生年金への加入を続けた場合は年間約13万円(月額1万800円)の増加となりますが、現役時代の収入に比べると少額に感じられるかもしれません。しかし、厚生年金の増額は老齢給付だけでなく遺族厚生年金などの給付額も併せて増加するため、万が一の際のリスク対策としても有効です。

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