「自分は何も悪いことしてないし」防犯カメラが多い方が若者は安心? Facebookの“顔認識廃止“から考える“監視社会”
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8コメント8件Meta社の発表
先週、「Meta」への社名変更を発表し世界中で話題となった米IT大手Facebook社が、今度はSNS「Facebook」内での「顔認識」機能を廃止、10億人超の顔データを削除することを明らかにした。【映像】顔認証技術の功罪をEXITと議論
顔認識と顔認証
これまでFacebookでは写真や動画に写っている人物の顔を自動で認識・識別しタグ付けするサービスを提供。これにより、他のユーザが投稿に自分が写っていることを知ることもできた。しかしMetaは「全ての新しいテクノロジーは利益と懸念の両方の可能性をもたらす。私たちは適切なバランスを見つけたいと考えている」として、プライバシーに配慮する観点から決定したと説明している。
大手ITによる自主規制も
情報社会学が専門の学習院大・拓殖大非常勤講師の塚越健司氏は「9月には元従業員が告発をするなど、最近のFacebookはメチャクチャ評判が悪い。社名変更をし、“メタバース”といわれる概念に向かっていこうという中、問題を抱えた技術については一旦保留にしようということだと思う。こうした技術からちょっと距離を取ろうという動きが大手企業で出てきているし、Meta社もそこに乗っていると考えればいいと思う」と話す。
あおちゃんぺ
ギャルユニット「Black Diamond」リーダーのあおちゃんぺは「私の場合、化粧の関係で写っていない写真にタグ付けされることが多かったし、あまり正確なものではないと思っていた。すっぴんだとスマホの顔認証もダメだし(笑)、まだ技術としては怪しいのではないかと思っている。指紋の方がいい」と指摘。
柴田阿弥
また、フリーアナウンサーの柴田阿弥は「昔は防犯カメラを設置すること自体、“監視社会になるのではないか”という議論があったが、今は設置するのが当たり前。技術の進化は誰にも止められないし、監視社会化するのを止めるのも難しい気がしている。むしろ顔認識される社会に慣れていくのかなと思う」とコメントした。
塚越氏
塚越氏は「変装でも突破できるかなど、いろんな人が試しているように、認証技術に関して現段階では顔認証よりも指紋認証のレベルが高い。実際、アメリカでは無実の人が誤認逮捕されてしまった事件も起きている。そして柴田さんのご指摘は非常に重要な論点だ。一昔前は“監視カメラがあるのは嫌だよね”、というのが世間の常識だった。ところが今、大学で学生に聞いてみると、“監視カメラがある方が変なヤツも現れないし、むしろ自由だ”と多くの方がおっしゃる。
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